魔女が涙を流す夜~リンドブルムの剣~
たまに、そこに行くと
ごくたまに、彼女がいる。
1年に何回のペースだけど
凄く優しい人だった。
ある日。
「コレ、あげるわ」
不思議なモチーフのイヤリング。
片方だけ外して
「アタシの宝物。
暁の女神の称号。
まぁ、印みたいなもんかな?
ほら、おそろい」
片方の耳には、私の手にあるのと
同じ、イヤリング。
「コレで、あなたのチカラも
開花するわね。
絶対無くしちゃだめ。
あなたを守ってくれるわ、
エリス・・・・」
名前で呼ぶようになるくらい、
親しい仲になって。
どんなにお母さんがエオスを
嫌おうが、私はエオスが大好きだった。
「似合うわ、エリス」