魔女が涙を流す夜~リンドブルムの剣~
第4章~呪われし英雄~






エオスは、少し散歩でもしてから
宿にでも泊まる事にする、と
私に告げた後、軽い足取りで家を出て行った。




「・・・・・ふふ、近くでね、
 ドラゴンの匂いがするわ・・・・
 それに、下の奴ら・・・冥府の者も
 居るみたい、面白くなりそうね」





クスクス、意地の悪い笑みを
零しながら呟いた。




「・・・・・・?」




私は首を傾げた後、




「ドラゴン、なんてココには
 あんまり出ないじゃない。
 それに匂いもしないわ、
 何が面白くなる、なの?」



エオスは私の問いに対し、
またクスリと笑って



「・・・・いろいろ、ね。
 分かりやすく言えば、
 ドラゴンの呪い、かしら」





 
< 69 / 136 >

この作品をシェア

pagetop