魔女が涙を流す夜~リンドブルムの剣~
第4章~呪われし英雄~
エオスは、少し散歩でもしてから
宿にでも泊まる事にする、と
私に告げた後、軽い足取りで家を出て行った。
「・・・・・ふふ、近くでね、
ドラゴンの匂いがするわ・・・・
それに、下の奴ら・・・冥府の者も
居るみたい、面白くなりそうね」
クスクス、意地の悪い笑みを
零しながら呟いた。
「・・・・・・?」
私は首を傾げた後、
「ドラゴン、なんてココには
あんまり出ないじゃない。
それに匂いもしないわ、
何が面白くなる、なの?」
エオスは私の問いに対し、
またクスリと笑って
「・・・・いろいろ、ね。
分かりやすく言えば、
ドラゴンの呪い、かしら」