魔女が涙を流す夜~リンドブルムの剣~
倒れたその人に、襲いかかろうとする
モンスター。
大層お腹が減っていたみたいで
涎を垂らしながら、
舌なめずりをしている。
・・・・・ダメ!!!
「・・・・・っ」
走って、襲い掛かろうとした、
モンスターと、その人の間にはいり、
思い切り腕を開く。
「ダメ、でしょっ・・・・」
黒のマントを羽織っていない、
素の私で、気絶しているとはいえ、
ヒトの前に立つのは、
凄く、凄く、勇気がいる事で。
「・・・・・っ」
一回、深呼吸をして
落ち着いて、詠唱を唱えた。