魔女が涙を流す夜~リンドブルムの剣~




だって、不老不死が事実なら
彼は一人でなんとかなったのだろうし。


それより、まず。


私がお節介でしたことだから。


礼、なんていらない。




「!」


私はそういうと、やはり
目を合わせず、その目は床を
じっと見つめる。




「助けてくれたのは事実だ。その礼をしないのでは失礼になる」



「そ、そんなコト、思ってない。から」




・・・・・エオス以外のヒトと
こんなに喋ったのはいつぶりだろう?


喋るのも久しぶりで、
おどおどとした口調になってしまう。



「私の事はそこに転がっている丸太だと思ってもらえれば良い」



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