魔女が涙を流す夜~リンドブルムの剣~
思ったままに、呟いた。
私は、ここから出たことがないから。
聞いて、みたい・・・・。
ベリルさんは私の煎れた紅茶を
手にした後、語り始めた。
身振り手振りをつけながら、
それも面白おかしく。
「ふふふ・・・・・」
表情を変えながら、丁寧に。
「それで・・・・」
最初は、緊張していたものの、
だんだん頬が緩み始めているのが
自分でも分かった。
「・・・・」
「!」
私は、ベリルさんに
見つめられている事に気付き、
少し目を泳がせた。