ねぇ、先輩
先輩
ねぇ、先輩。
俺が先輩を好きになったのはいつからだと思いますか?
実は先輩を体育館で見た時からなんですよ。
柄にもなく一目惚れ。
でも、一目惚れも先輩になら良いと思えた。
「暁帆先輩!」
「光くん、どうしたの?」
「特になにもないです。呼んでみただけですよ」
「何それー、呼んだだけ、とかひどいなー」
そう言って、頬を軽く膨らませるこの人は瀬下暁帆先輩。
俺の先輩、そして俺の好きな人。
本当は先輩の声が聞きたかっただけ、
なんて絶対に言えない、ヘタレな俺。