ねぇ、先輩
「暁帆ー!!」
この声と共に、暁帆先輩の首に抱きつくこの人は、倉本疾風先輩。
倉本先輩は、俺が暁帆先輩と話していると、必ずと言って良いほど、さっきのような感じで会話を遮ってくる。
だから、俺は倉本先輩を一方的にライバル視している。
「オイ、光!!まだ書類できてないだろ」
「サボるなんて悪い子!早く書きなさい」
この2人は、坂上遥と福田美久。
2人共同い年。
そして俺の親友。
書類か…。
すっかり忘れてた。
っていうか、書類は教室の机の中だ。