○'s Room
また笑ってる。
リューちゃんといると不思議に心が安らぐ。
男女の友情はあり得るんだね。
この前まで無いと思っていた私をバカにしたくなった。
高校まではなんとなく異性とは距離を無意識にとっていた。
今、この人にはどれだけ近づいてもいいや、と思う。
それから長々と話をした。
気づけば30分は経っている。
さすがに御堂さんも心配してるかもしれないなぁ。
そう思った私はためらった後、切り出した。
「リューちゃん、私そろそろ帰んないと」
「あー…そっか。そんな時間かぁ」
自分の腕時計で確認したリューちゃんが立ち上がる。
それにつられて私も立ち上がり、歩き出した。
「家まで送るよ」
「えっ、いいよ。面倒でしょ?」
おどけて言うと、リューちゃんがにこやかに答える。
「全っ然!むしろそうすればまだ話できるから、俺としてはそうしたい」