○'s Room
って、……ら、らぶらぶ!?
「み、みつっ…」
テンパって言葉を理解するのに時間のかかる私。
どうしようもないやつだ。
「あははっ、そんなんじゃないよ。心配性だなぁ、光希は」
テンパる私の横でサラリとかわすリューちゃん。
そのちょっとしたことに、ズキリと胸が痛んだ気がした。
光希はそれでも納得いかないらしい。
帰り道はずっと私とリューちゃんの間を占領していた。
そんなこんなでそのまま帰路につく。
「おや、君たち3人そろって帰宅ですか」
もちろん出迎えてくれたのはヤナさんだ。
「ヤナさんただいま!」
私はそう言いながら靴を脱いで、光希を部屋に連れていった。
「……」
歌がいなくなったとたんに黙り込んだ理久。
「リク、どうした?」
ヤナはそれに気付き、声をかけだが、視線は階段方向を向たままで、ヤナへ向くことはない。
「いや…ほんと意外」
「は?」
理久もそう言って自分の部屋に戻っていった。