○'s Room
声を聞いただけで急に心臓がバクバクいってます。
ヒマじゃないです。
忙しいです!あなたのせいで!!
私は慌てて鏡で自分の姿を確認してから、部屋のドアを開ける。
「暇だけど、どしたの?」
焦りと少しの緊張をバレないように、平然を装った私。
リューちゃんも気づいていない。
…多分。
「どっか行かない?散歩とか。俺、暇すぎて…」
ずって家ってのもなぁ…、と言いながら頭をかくリューちゃん。
私は内心で舞い上がりすぎて、話を半分聞いていない。
「行きたい!!」
元気な返事にリューちゃんはとびきりの笑顔を私に向ける。
「ん!んじゃ行こ」
じゃあ、また後で…ってなるんだと思ってたけど、何故かリューちゃんはニコニコ顔で突っ立っている。
よく見れば身なりも部屋着ではない。
「え、今?」
「うん。今すぐ」
そういうと手ぶら状態の私の腕を掴んで、部屋から引っ張り出された。
「さ、行くよー」
「わ、ちょ…」