○'s Room
おそらく、全部払って、その後は帰れなくなったからナカジを呼んだんだろう。
つじつまが一致する。
「私ならそんな事絶対しないのに」
そんなリューちゃんに嫌われるような事。
少しでも女の子として見てもらえるチャンスをなくすなんて、勿体ないこと。
私が発言したと同時にウェイターがご飯を持ってきた。
私は慌てて顔を上げ、ウェイターに会釈をする。
そのウェイターがいなくなると、頬が少し赤いリューちゃんの顔が現れた。
思わず私は笑ってしまった。
というか、笑わないと私まで赤くなりそうだったから。
「リューちゃん、顔赤い」
クスクス笑う私に対してリューちゃんは口を尖らせる。
「今のは誰だって照れる!」
そーですか。
私のアタックは効きましたか。
初めて見たリューちゃんの顔。
私の言った言葉で照れた顔。
その反応に満足した私は帰るまでずっとご機嫌だった。