隣人は変人です
「葵ちゃん。私は葵ちゃんが大好き。大好きなの。
酷い事言ってごめんなさい。
私ね、会えない間、ずっと寂しかった。
私はただのお隣さんなのに、カナさんが葵ちゃんの部屋から出て来るのを何回も見て、ショックでショックで…。
私ね、ずっとカナさんが葵ちゃんの彼女だと勘違いしてたんだよ。
お姉さんだったんだね。
大好きだから、これからもそばにいてもいい?」
私は覚悟を決めたよ。
どんな答えでもいい。
全部言い終わってから、顔をそっと上げて葵ちゃんの顔を見詰めた。
"うっ…"
私の目に映ったのは、片手で口元を隠し、顔を真っ赤にして驚いてる葵ちゃんだった。
「オレも大好き」
小さく呟いて、私をまたぎゅっと抱きしめ直して来た。
「ずっと一緒にご飯食べようね」
嬉しいけど、それって?
愛の告白と、プロポーズまがいな発言をする葵ちゃんの言葉。
でも素直な気持ちがうれしい。
今日の彼のトレーナーは、スヌーピンだったけどね。
でも。私は幸せだ。
もう絶対に離れないんだから。