カルマ


街におりて市場に向かう


いつものように
いいにおいが漂っている







「心の回復に必要なのは、飯だな」


組織の決まり文句を
ルークは言った


「なにか食べれば、話せるようになるってことで。何が食べたいか?」


後ろを振り向くと
1人いない


「‥‥おい、カイル。もう1人はどこいった」


まだ名前がわかんねぇから
何て呼べばいいのか





「あれ‥」



カイルが見た先に
少女が店の男に
話しかけられていた



パン屋のおっちゃんか




ルークが少女を見ると
少女はあるものを見ていた

「これ食いたいのか?」


少女がうなずく


初めて反応を示したな
とルークは思う


「カイルもいいか?」


「‥あぁ」

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