S・S・S
―――…そうなのだ。
もうひとつ、頭の痛い話題があったんだった。
それを言われると、辛い。
どうしたらいいのよ、もう!
白くなったり赤くなったりするあたしを見て、サエさんがにじり寄ってくる。
「サラちゃぁん?なぁーにが、あったのか、おねえさんに話してごらんなさぁい…」
もわん、と辺りにアルコールの匂いが漂う。
「ちょちょちょ…サエさん!顔近い!ついでに、飲みすぎですよ!!」
「あら、風邪っぴきと同室なんだもの。移ったら困るでしょ。消毒、消毒。」
「………すみません…」
「悪いと思うなら、洗いざらい吐け。ネタは挙がってんだ!」
「うええぇえぇ…」
―――…こうして、サエさんは唯一、現状を知る人間となった。
露天風呂の一件も、シュンくんの件も、
……さっきの、あたしの報復キスの件も。