S・S・S
「…サラちゃん、大丈夫ですか?今にも死にそうな顔してますけど…」
目の前に、灯歌ちゃん。
心配そうな顔をさせてしまった。
「あ……うん、ごめん、灯歌ちゃんっ!! 大丈夫だよ、あたし!バッチリ、手伝ってもらったしね!」
ああ、あんなに沢山手伝ってもらって、進行も完璧に決まっているというのに。
この期に及んで、一体何が恐いんだろ。
つくづく、弱気な自分が腹立たしい。
「えへへへ〜。お昼に景気づけの一発!期待してますよ〜。」
灯歌ちゃんが、ガッツポーズを作る。
「………頑張るよ、あたし。灯歌ちゃんが選んでくれた、とっておきの秘密兵器があるしね★」
「はいっ!まさかそのアーティストがサラちゃんのプログラムに入ってるとは、烈火さんも予想してないと思いますから。強烈なパンチを与えられるんじゃないかと……ふふふ。」
机の上に積まれた沢山のCD。
その一番上には
灯歌ちゃんの『秘密兵器』―…
『Open The Door』と書かれた、インディーズバンドのシングルがあった。