S・S・S
*
全ての針が時計の頂点を指した、その瞬間―…
リズミカルなギターが
イントロのメロディを弾く。
90年代、POPSの全盛期を駆け抜けたJAM―…Judy and Mary。
その、真ん中で。
いつもとびきりキュートに歌う
彼女の姿が、好きだった。
「OK――!! DJ大崎、お疲れさま!&…無茶ブリThanks★リクエスト通り、オープニングはDJサラが“お風呂の中から”お届けします。行ってみよー!
JUDY AND MARY、
“BATHROOM(バスルーム)”♪」
カップリングながら
資生堂のCMソングでもあったこの曲。
タイトルどおり、
バスルームで自分を磨きながら彼を想う、可愛い女の子の気持ちが沢山詰まった、とってもかわいい一曲だ。
しかも―…ありがたい事に
この曲の歌い出しは“バスルーム”という単語で始まるから。
聴いてる人に、意図が伝わりやすい。
その、分かり易い意図に
いち早く気付いたのか
「HAHAHAHAHAHA―――!!」
後ろを振り返ると
センターハウス中に響き渡るような大声で
烈火さんが爆笑していた。
その隣では、トウマが…
何か眩しいものを見るかのように、目を細めてこちらを見ていた。