S・S・S
カンカンカン!と
ゴングでも聞こえてきそうなステージに、烈火さんの降参の声が響く。
「わかったYO!君も最後まで楽しんでくるといいYO!」
「当たり前でしょ!」
「あ、ただし、君…そこの君!うちの姪ってこと忘れちゃダメだYO!」
烈火さん、そこの君の名前は大崎くんです。覚えてあげてくださいね。
かろうじて叔父としての威厳を見せた(のか?)烈火さん。その後は落ち着きを取り戻したのか、ダンスフロアに金色のmusicが途切れることはなかった。
「行こう」
そう明ちゃんの手を取って、奏さんはフロアの中央へと消えて行った。
「うまく行くといいねぇ…みんな。」
灯歌ちゃんと大崎くんと烈火さんんも。奏さんと明ちゃんも。
それから―…
ぽん、と
また頭を軽くはたかれた。
もう、腹は立たない。だって、そこに込められた温かい何かに、気付いてしまったから。