S・S・S
「あの…… すいませんでした…」
そおっと静かに、その身体を岩風呂の壁にもたせた。
お願い。どうか…
どうかそのまま、そっと夢の世界へお帰りください、大魔王様………!!!
そぉっと
そぉっと
音を立てないように、慎重に、トウマの頭を元の岩に戻そうとした、その時。
寒さと緊張の為にガチガチに震えていたあたしの手が…
今世紀最大の、失敗を犯した。
―――― ゴ ツ ッ ――――
これ以上ない、嫌な音が静かに響く。
(ひぃぃぃぃーーーーー!!!)
青を通り越して白くなってしまったあたしの前で、
魔王が―… しずかに、覚醒、した。
(※注:この作品は、ファンタジーではありません。)
(※でも効果音は
“ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…”という、
ジョジ○的なアレでお願いします)