S・S・S




「…トウマ…」




目を閉じたら、もう

トウマ以外には何も感じられなくて。

いつになく優しく扱われて、合わせた唇から愛しさが溢れる。





このまま夜の闇に溶けてしまいたい



そう願ったのは、嘘じゃない、のに。





・・・どうして、気づいてしまったんだろう。





「Be quiet, ……」



甘く囁く彼の言葉が、


さっきからすべて、

母国語(ネイティブ)だということに。






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