幸せの在りか
第3章
1.向かった先は
あれから誠とは相変わらずの生活が続いていた。
私はアルバイトを見つけて、そこで新しい友達ができた。
今までの私からは想像できない程、生き生きとした生活を送っている。
こんなに幸せでいいのだろうかとも思う。
誠と出会う前は、悪い事や嫌な事は全て他人のせいだった。
私が酷いめに合ったのは父親のせい、友達から避けられるのは皆が私を知ろうとしないから…。
でもそれは違った。私が無関心で理解しようとしなかったから。
それに気付かせてくれたのは誠だった。
全ては自分が知らず知らず招いた事。これは運命なのだと…。
そして運命は変える事ができると言った。
今までの辛い経験が誠との出会いに繋がり、それがなければ誠に出会う事はなかったと思えるようになった。