幸せの在りか
4.誠と聖良
学校で進路調査のアンケートが配られた。
一体自分が何をしたいのか全く分からない。
何かヒントを得ようと誠に相談してみた。
「自分に何が向いてるのか分かんない。誠はどうやって決めたの?」
「俺は元々電車が好きだったからで…。」
「ふーん。」
なーんだ。参考になんないじゃん。ふう…。
「……。」
「…それ、進学か就職か決めなきゃいけないのか?」
「ううん。私はもう就職組だから職種を決めなきゃいけないの。」
「就職…ていつ決めた?」
「2年の12月頃。」
「じやあ、出会った頃か。」
「うん。」