幸せの在りか
誠の一言で専門学校へ行く事を決め、その後はバタバタと学校見学に出向き、夏休みを迎える頃には受験する学校も決まった。
そんな時、誠が突然引越ししないか、と言い出した。
「お前の荷物も少しずつ増えてきたし、手狭だろ。それに銭湯代もばかになんないし。いっそのこと一戸建てかマンション買うか?」
い…家を買う?
「あの…子供のおもちゃ買うんじゃないんだよ?」
「…お前、失礼な奴だな。そんな事分かってるよ。」
「でも…。」
「何?反対すんの?」
「…専門学校の寮に入ろうと思ってるの。」
「何で!?ここからでも通える範囲だろーが。寮費もばかになんねーぞ。」