幸せの在りか


はっと気付くと誠の腕の中で…。

「ごめん。長過ぎたか?息ぐらいちゃんとしろよ。」

誠の言葉にブワッと赤くなるのがわかった。

「…初めてなのに…ファーストキスだったのに…訳分かんないうちに済んじゃった…。う…うわーん!誠のばかあ!!」

「え…?や…あの…おい?初めて?…嘘…。」

「初めてだよ!悪い!?誠は私が援交するような子だからそんなの経験済みだと思ったんでしょ!?援交なんかしてないし。」

「は?してない?じゃあ、何でしたなんて言ったんだよ?」

「…あの時は説明が面倒だったから…。」

「それなら何のために繁華街に行ってた?」

「……。」

「この際、みんな吐いちまえよ。隠してもいい事ねえぞ。」



< 161 / 167 >

この作品をシェア

pagetop