幸せの在りか
また、荷物を持って家に入る羽目になった。しかもすぐ傍で、お洒落な服や化粧品を出すのをじっと見てるし…。そんなに私って信用ないの?
何か段々さっきより腹が立ってきた。…小さなポーチぐらい…いいよね。バレないようにそっと鞄に忍ばせた。
「これでいい?」
「まあ、いいだろ。んじゃ帰るぞ。」
今度は自転車を押して、来た道を帰る。
これからこのクソ煩い親父と生活するのか…。私…我慢できるのだろうか…。
一抹の不安を抱えながら、彼の家に向かった。