幸せの在りか
「できた…ぞ。うわ…バカ!何やってんだよ。」
「え…きゃああー!見ないで見ないでえー!」
「見てねーよ。あっち向いてるから早く着ろ!!」
「もういいか?」
「う…うん。もういい。」
「バカ。気を付けろよ。」
ゴツンと拳骨を喰らった。
「いったあ。何よお、見られたのは私じゃん!!何で見た方が怒るのよ。」
「不注意なお前が悪い。それを見たの何だのと、騒がれるのは迷惑だ。」
「フン!」
ブスッと膨れてそっぽを向いた。
「ごちそうさま。後、食器洗い頼むぞ。」
誠はそう言って食器を下げると、歯磨きをして靴を履いた。
部屋を出ようとして、
「あ、そうだ。昨日言ってた布、あれ早く作れよ。今朝みたいな事にならないために。じゃ、行って来ます。」
と言って出て行った。
「え…?今朝みたいな事?何に使うんだろ。」