幸せの在りか
「…あの…。」
「何?」
「……。」
「どうしたんだよ。」
「…手…繋いで寝てもいい?」
「まだ風が怖い?」
「そうじゃないけど…やっぱりいいや。」
「…おい。手貸せ。」
誠と私の布団を並べると、少しだけ重なる。
そっと誠の手が布団の中に入ってきた。
誠の左手と私の右手が触れた。
しっかりと繋いでくれた大きな手に安心すると、急に眠気が襲ってきた。
「おやすみ。」
「ん…おやす…。」
「何だ…急に寝れるんだな。」
ふああー、大きな欠伸が出た。
「ねむ…。」
誠も目を閉じた。