幸せの在りか
3.夏の星空
朝早くに目が覚めた。まだ暗い。
隣ではスースーと寝息が聞こえる。
そっと布団を出ると、分厚いコートを羽織って部屋の外に出た。
「寒っ…。」
吐く息が白い。空気は冷たいけれど風はない。
空を見上げた。
星が出てる…。
今は冬だから冬の星座なんだけど、朝早くに見る夜空は、夏の星座が見える。
北斗七星や北極星。
小さい頃はもっと星がはっきり見えた気がする。
光が弱くなったみたい。
きっと空気が汚れてるんだね。
田舎の方に行けば、天の川も見れるだろうか…。