ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
普通の話からいきなりそんな話題に飛んで、私はびっくりして田所先生を見る。
「な、何それ…?」
冗談……?
真剣っぽい顔だけど─
私はびっくりしすぎて、こんなマヌケな返事しか出来なかった。
「いや…村沢先生ってほら…イケメン?なんだろ?うちのクラスの奴が言ってた。」
確かに…
間違ってはない。
村沢はイケメンだよ?
けど…
それと私が惚れるのとは、どう関係がある訳…?
「そんなイケメン…な奴と、毎日2人きりで会ってて、惚れたりしないのかってことだよ。」
あぁ…
そういうことか。
「…ないない。だってさ、村沢は先生だよ?論外。あり得ないって……」
ここは言えない。
あなたの言った通りです…なんて。
私は否定の言葉を重ね、必死に自分の気持ちを押さえた。
「そうか?でもな、最近あれもあるだろ……ほら、携帯小説っての。うちの娘が読んでた。あれで先生と生徒の恋、出てくるぞ?」