ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
諦めなきゃと思う反面、村沢が先生じゃなければ…と考えてしまうのも事実。
やっぱり……
諦められないんだ─
『往生際が悪い』って、こういうことを言うんだよね……?
どうせ、告白する勇気すらないくせに……
私……バカみたい。
「…勉強しよ。」
気分を変えたくて、私は化学のノートを開いた。
そのノートには、昨日村沢が考えてくれた練習問題がびっしりと書いてある。
その字を見て……
また思い出す。
「……もうっ!!」
「おわっ……!な、なんだよ、秋山。…どうしたんだ?」
訳がわかんなくなって、持っていたシャーペンを床に投げつけたちょうどその時、村沢が教室に現れた。
驚いた顔で私を見る村沢を見ると、涙が溢れてきた。
「え…?な、なんで泣くの……?俺…なんかした?」
村沢の言葉に無言で首を横に振り、私はそのまま机に突っ伏した。