ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
特別な存在
「俺には…言えない?」
村沢はそう言って、私が床に投げ付けたシャーペンを拾い、机の上に置いた。
「俺……お前の泣いてる顔なんて、見たくない。」
ちょっ……
何、言ってんの?
真剣な顔して…
「バッ…バカじゃないの?そんなこと…ただの生徒なんかに言うことじゃないよ…」
村沢の言葉に、私はどう反応していいかわからず、動揺しながら言って、村沢から目を逸らした。
もう…
泣く気にもならない─
「ただの生徒…か。」
すると、村沢は呟くような小さな声でそう言った。
そして……
「……違うよ。お前は、ただの生徒なんかじゃない。」