ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
やめてよ…
そんなこと言うの。
変に期待…させないで。
諦めなきゃいけないのに、ますます出来なくなるよ─
「…村沢。」
でも…
やっぱり嬉しい。
村沢にとって、私は少しでも意味のある存在だってこと、わかったから…
「ありがとね。」
「秋山……」
そうだ…
これだけなら──
伝えても、いいよね?
「私もさ…村沢のこと、ただの先生だなんて、思ってないから。」
「え……?」
「…よ〜し。勉強、勉強!ほら村沢も、早く!!」
たとえ、さっきの村沢が言った『特別な存在』というのが、恋愛感情を持つ持たないの、そういう意味じゃなくてもいい。
ただ…
村沢の生徒として側にいるだけでも、私は幸せなんだって、そう気付いた。