ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
「…何やってんの?」
そんな私を見て不思議に思ったのか、村沢が隣までやって来て、私のノートを覗き込んだ。
「うわ……すげぇ。秋山…お前、絵上手いんだな。」
「…そう?」
大したことないよ─
「うん、上手い。そうだ!秋山、俺…描いてよ。」
……え?
「ついでに…先輩とか、63回生の先生たち全員!な?面白くねぇ?」
63回生とは…
私の学年のこと。
村沢のリクエストは、私の学年担当の先生全員の絵を描いて欲しいというものだった。
「別に…いいけど。」
確かに…
なんか面白そう。
上手く描く自信はないけど、私は得意のアニメ風アレンジを加え、先生たちの顔を思い出しながら描いていった。