ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜



「…うん。」



村沢は封筒を振る手を止め、笑顔で頷いてアルバムを開いた。



「うわぁ…すげぇいっぱい書いてあるな。俺……何書こう?」



「何でもいいよ。」



悩んでいる様子の村沢だったけど、私がそう言うと、吹っ切れたようにペンを走らせた。



「はい、どうぞ。」



帰って来たアルバムには…
こう書かれていた。



『なんだかんだで3年間、授業とか色々関わりあったよな。結構楽しかったよ。これから大学行っても、秋山らしく頑張れ!応援してます。


村沢 圭悟』



普通だなぁ……



何でもいいって言ったのは私だし、仕方ないか。



「…なぁ、秋山。」



「なに?」



アルバムをカバンにしまっていた時、村沢が私の名前を呼んだ。



振り返ってみると…



「…ん。」












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