ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
で…
今に至る。
俺はあの後、ちゃんと……美咲を見送った。
本当は帰したくなかったけど、時間も時間だし…
美咲は、校門から出る前にこんなことを言った。
『ここから出れば…私はもう、卒業なんだね。』
美咲のそんな言葉に、俺は何と返していいか、わからなかった。
しばらく考えて…
こう答えた。
『…あぁ。でも、これでさよならじゃない。迷ったり、疲れたりしたら…いつでも帰って来い。』
俺はここにいる。
ずっと…待ってる。
『ま…多分我慢出来なくて、俺から会いに行くだろうけどな。』
カッコよくキメようとしたのに、やっぱり寂しくて、本心を言ってしまった。
せっかく両想いになれたのに……もうすぐ、離れてしまうから。
すると美咲は、なにそれ…と言って、笑っていた。