ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
美咲……
もう家に着いたかな?
「圭悟。」
うわぁ…
さっき別れたばっかりなのに、もう会いたい─
「圭悟?」
声だけでも…
電話、しようかな?
「圭悟!!!」
「……うわっ!!な、なんですか?先輩……」
美咲のことを考えていると、隣に座る先輩…美咲の担任が急に大声を出した。
「お前……なんかいいことでもあったの?」
へ……?
「さっきから、1人でニヤニヤしちゃってさ…気持ち悪い。」
き、気持ち悪いって…
言い過ぎじゃねぇ?
「ま…まぁ、そりゃ〜ね!今日は記念日ですから♪」
「……卒業のか?」
「いいえ〜?」
ま、先輩にはこのこと、黙ってた方がいいよな…
先輩…
美咲の担任だし。
そう思って、俺は美咲からもらった封筒を手にした。