ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
こんな手紙渡して…
美咲は一体、俺をどうしたいのだろうかと思う。
「会いたいよ……美咲。」
更衣室の床に座り込み、電話の向こうの美咲に言う。
『村沢……?』
「手紙、さっき読んだ。お前なぁ……どうしてこんなこと書くんだよ…?」
俺のイチオシはこれだ。
【村沢と一緒にいて、すごく楽しかったし、いろんなこと教えてもらった。…感謝してる。嫌いだなんて言って、本当にごめんなさい。もうそんなこと、全然思ってないから。】
直接言えよ……
泣いて喜ぶぞ、俺。
『え…?あ、いや…それは……その、えっとね…』
「お前…俺が今日告白しなかったら、これ渡して逃げる気だったのか?」
本当にしてよかった。
じゃなきゃ絶対俺…
後悔してた。
「…今すぐ外出ろ。俺、お前ん家行くから。」
『えぇ…!?ちょっと、待ってよ。急に言われても準備が……てか村沢、私の家知ってるの?』
決めた。
俺は今から会いに行く。
「そんなもん……俺は教師だ!どうとでもなる!」
『村沢……っ!』
「いいか、美咲。絶対外出ろよ。絶対だからな!!」
そう言って、俺は超強引に約束を取り付け、急いで帰り支度をし、学校を出た。