ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜



時刻は……
19時を回ろうとしていた。



「…美咲。」



俺は…
本当に美咲の家に行った。



「可愛い……」



初めて見る美咲の私服姿に、俺は思わず本音を漏らす。



「村沢さぁ……今日で絶対キャラ変わったよね。」



そんな俺に、美咲は冷たい表情を浮かべて言い放った。



「今までは『先生』モードで、今日からは『彼氏』モードなだけだよ。」



「……ロボットみたい。それよりさ、早くどっか行こうよ。もうすぐお父さん帰って来るから、村沢と鉢合わせしちゃう…」



そう言うと、美咲は家の鍵を閉めて戻って来た。



「なんで鉢合わせしちゃダメなんだよ……いいじゃん、別に。」



「絶対ダメ!!村沢、有無も言わずに殴られるよ?」



えっ……?



「私、お父さんと2人暮らしなの。でね、いつも言われてるの。私が家に恋人連れて来たら、まず一発殴るからって。」











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