ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
と言っても、授業内容に関しては特に文句はない。
1年から同じだし、慣れってやつかもしれないけど…
あんなキザなセリフを吐いた割には…ま、なかなか上手いとは思う。
…思うだけで、私は絶っっ対認めてあげないけど。
「夢芽〜!」
そんなこんなで放課後。
私はクラスは離れたけど、いつも夢芽と一緒に帰る。
智子は他の友達と電車で帰るから、特に問題ない。
それに、私は自転車だしね…
「あっ、美咲〜!」
夢芽に手招きされ、私は2組の教室に入った。
「あのさ……美咲、これから時間ある?」
えっ…?
「うん、大丈夫だけど…」
「よかった♪じゃあさ、一緒に残ってくれない?」
夢芽の頼みだったら…
私は迷うことなく、夢芽に向かって笑顔で頷いた。
まさか…
『奴』が来るとは知らずに─