ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
私の質問にそう答えた村沢は、黒板消しを手に取った。
そして、何も書かれていない黒板に当てると、ゆっくりと下に動かしていく。
「…俺を頼ってくれる生徒がいる。それだけで俺は嬉しい。だから…生徒の為なら、それくらいやるよ。」
村沢……
なんか…
見直したかも─
「ま、たまには…お前みたいな尖った生徒もいるけどな。」
尖った生徒…?
「でも俺、今までお前みたいな奴には会ったことないから…逆に面白いな!」
面白い…?
「…変なの。普通ならさ、態度改めろ!とか、言うんじゃないの?」
私がそう言うと、村沢は私の方を振り返り、真っ直ぐに私の目を見つめてきた。
「……お前にそんなこと言っても、聞くはずないだろ?」