ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
大した理由もないのに、村沢を避けたり、会う度に『嫌いだ』って言ってみたりして…
結構…傷付けた、かな?
「秋山……?」
でも、今更そんなこと思ったって、素直に『ごめんなさい』なんて言える訳がない。
「秋山、大丈夫か…?」
「えっ…!?あ、うん…大丈夫、大丈夫。ちょっと…考え事、してただけ。」
急に罪悪感に苛まれ始めた私は、村沢の顔もろくに見れなかった。
なんか私…
昨日からおかしい。
「シャーペン、拾ってくれてありがと。じゃあね!」
こんな時は逃げるに限る!
私は村沢にそれだけ言って、走って職員室から出た。
その時、今までも十分大事だったこのシャーペンがさらに大事なものになったのは、私だけの秘密…