ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
「は〜い!じゃあ圭悟先生、さよ〜なら〜!!」
村沢…
私たちを見て何て思っただろ?
今の状況を整理すると…私と細川くんは、2人で一緒に帰ろうとしている。
それは別に、特別な感情があるからではない。
私の中の細川くんは、同じ修学旅行委員の仲間というだけの人。
多分…
細川くんもそうだろう。
でも、事情を知らない人が見れば…中には誤解する人もいるかもしれない。
…付き合ってる、とか。
それは…
ちょっとヤバイ、かも─
「秋山さん?どうしたの?」
「えっ…?あ、ううん。何でもないよ…大丈夫!」
何考えてんのよ、私…
別に村沢に誤解されようが、私には全然関係ない。
関係、ない…じゃん。
「じゃ、俺はこっちだから…またね、秋山さん。」
「うん、バイバイ。」
複雑な気持ちを隠したまま、私は細川くんと別れ、家へと帰った。