ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
それからも、岸本くんはたまにしか委員の仕事に顔を出さなくて…
他のクラスが委員2人でやる仕事を、私は1人でするしかない時もあった。
そんな時は瑞穂と細川くんが助けてくれて、何とかやってこれていた。
でも、やっぱりこんな状況をいつまでも続ける訳にはいかないってことになり、先生が岸本くんと話をしてくれた。
すると…
岸本くんは委員をやめたいと言い出したのだ─
「勝手だよね!!いくら無理矢理選ばれたって言っても、それはないよ…」
高見さんをはじめとした委員のみんなは、そんな岸本くんの態度を許せないようだ。
「秋山さん…これ。」
怒っているみんなから少し離れたところには、私と瑞穂と高見さんのクラスのもう1人の委員、山口 慎司【ヤマグチ シンジ】くんがいた。
この険悪な空気をどうしたらいいかと悩んでいた時、細川くんが私に1枚の紙きれを渡してきた。
「えっ…?」
「…大輝のアド。大輝…秋山さんと話がしたいって。」