ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜



今日はこの後、班別で小樽観光が予定されている。



かさばる荷物を部屋に置いた後、私たちはまたバスに乗り込み、観光地へ出発。



楽しみだな…



この時は、みんなと一緒にどこを回ろうかと楽しいことばかりを考えていた。



まさか…
『あんなこと』になるなんて、ちっとも思わずに─









「……ううっ、」



観光地に着いて、クラス写真を撮った後、班別行動が始まった。



みんなで色んなところを回り、ご飯も食べて、すごく楽しかったのに……



私は急に激しい腹痛に襲われて、その場に座り込んでしまった。



「秋山ちゃん、大丈夫?」



班のみんなは、私のことを心配して足を止める。



智子に至っては、私の背中を優しく擦ってくれた。



「…ごめん。私…休憩所行ってくる。みんなは…先に行ってて。」









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