ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
あの時……
この学校の伝統行事、親睦遠足の時、あいつは夢芽とお弁当を食べてた私に話しかけてきた。
『美味しい?』って…
たった一言。
でも、その時のあいつの笑顔がやけにムカついて、私は違う方向を向いて無視してやった。
夢芽がフォローしてくれたけど、それ以来私は村沢とは口を利かなくなった。
今思えば…
それがきっかけだったのかもね。
で、その日の放課後─
「秋山さん、ちょっと。」
教室の掃除を終えて帰ろうとしていた時、私は担任に呼び止められた。
「…何ですか?」
「いいから。」
担任の方へ振り返ると、担任は突然私の制服の袖を掴み、無言で引っ張って教室の外へ……