ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
部屋に帰り、お風呂に入った後も、私はさっきのレクの余韻に浸っていた。
でも……
だんだん寂しくなってきた。
レクが終わって、私たち修学旅行委員の仕事はほぼ終わってしまったも同然。
そう思うと……
悲しいんだ。
「…智子、私ちょっとジュース買いに行ってくる。」
みんながいるのに、楽しい修学旅行なのに、私は泣きそうになっている。
今の私のそんな顔を見られたくなくて、私はそう嘘を付いて部屋を出た。
行くあてもないのに……
仕方なく、私は昨日も来たゲレンデがよく見える場所へとやって来た。
ここなら滅多に人も来ないし、1人になれるから…
それにしても─
夜のゲレンデは…
やっぱり綺麗。
昼間のもいいけど、私は夜の方が好きだな。
「………っ」
ヤバイ……
「…花粉症、か?秋山。」