ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜



「え〜、環境要因というのは…」



結局その答えが出ることはないまま、私はいつものように学校に来た。



相変わらず神野先生はお休みで、今教壇には村沢が立っている。



「…………」



最近は、村沢の授業を放棄したりはしていない。



ちゃんと聞いて、ノートもしっかり取っている。



村沢を避けてる罪悪感からか、授業まで放棄は出来ないと思ってるから─



でも一度だけ、村沢の顔を見るのが辛くて、保健室に逃げたことがあった。



でもやっぱりいけないと思い、授業の半分を保健室で過ごした後、教室に戻ったんだ。



そしたら村沢は『大丈夫か?』って、当たり前のように心配してくれて……



それからますます、村沢への罪悪感が強くなった。



……だからと言って、私には何も出来ないけど。











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