ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
えっ……?
村沢?
「あいつなら理系だし、勉強教えてくれると思うよ?」
なんか担任、村沢と仲良さそうだけど──
要は、村沢に協力してもらえってことだよね…?
「いや…それはっ、」
「独学でやるよりかは理解度は上がると思うけどな……どう?秋山さん。」
確かに……
担任の言うことは最もだ。
理系の勉強なんてその場しのぎぐらいにしかやってなかった私が、今から独学するとなると、ハードルは結構高い。
だから、村沢に勉強教えてもらえば担任の言う通り、上手くいくかもしれない。
「そうしてもらえば…助かると、思い……ます。」
私の夢を叶えるためだ。
ここはつまらない意地は張らずに、妥協しよう…
「そうか。じゃ、俺から頼んどくよ。多分、二つ返事でOKだと思うけどな。」
担任の言葉の真相はよくわからないものの、その日の面談はとりあえず終了した。