ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
「……えっ?」
村沢の声で我に帰る。
「えっ?じゃないよ。どうした?そんな顔して……なんか悩み事か?」
そうだ……
今、補習中だった──
「よ〜し、休憩!秋山。俺でよかったら……話、聞くぞ?」
自分ではどんな顔してたかなんてわからないけど、どうやら相当悩んでる感じだったみたい。
村沢は一旦ペンを置いて、真剣な顔で私を見た。
「じゃあ……ちょっとだけ。」
この悩みの種は何を隠そう村沢なんだけど、とりあえずそれは伏せて……
私は『友達の話』として、自分の今の状況を少し嘘を混ぜながら村沢に説明した。
「……って訳なんだ。ねぇ、もし村沢が、私……っ!私の友達の立場だったら、どうする?」
危ない──
「俺?そうだなぁ……」
私の質問に、真剣に悩んで答えを出そうとする村沢。
なんか…
意外なんだけど─
「俺だったら、ダメ元でも相手に想いを伝えるな!……多分。」