ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
え……?
「秋山…教科書、逆。」
そう言われて手元を見てみると、自分が持っている教科書は見事に逆さまになっていた。
「うわ……っ!!」
慌てて直すけど、時既に遅し─
村沢は、笑いを堪えながらこっちを見ている。
確信持たれたな──
「…ったく、お前…動揺しすぎだよ。別にいいだろ…恋ぐらいしても。」
「………っ///」
もう恥ずかし過ぎて言葉も出ないよ……
私は教科書を閉じて俯いた。
「…秋山。ここだけの話……聞くか?」
しばらくして、村沢がポツリとそう呟いた。
ここだけの話……?
「…なに?」
私は少しだけ顔を上げて、村沢の方を見た。
「実は……恥ずかしい話、俺も片思い中なんだよな〜……」
嘘……
「だからかな?お前の気持ち……なんとなくわかるんだよ。」