エガオ
★3


次の日も
いつも通りに登校する。


教室に入ると

高階君が女子に囲まれているのが目についた。



…本当に人気だなぁ。



「おはよう」


高階君に挨拶された。



『―おはよう』

いつもの様に言ったけど
何だか上手く笑えなかった気がした。




昼休み
何人かの女子と机を並べお昼を食べてると

その内の一人がふと言い出した。


「…麻由香 何かあった?
今日いつもみたいに笑ってないし
元気ない気がする」


すぐに皆が同意し始める。


「だよねぇ」

「ウチも思ってた
何か違うなぁって」

「大丈夫?」



『…心配かけてごめん

ちょっと風邪気味っぽいんだ

保健室行ってくるね』


適当に誤魔化して席を立った。



後ろからは

「先生には言っとくからね」

「お大事に」

等 声を掛けられた。


私は軽く応え

保健室に向かった。







その途中

私は動揺していた。




だって



自分ではちゃんと笑ってるつもりだったから。



いつも通りしてるのに…


笑えてない…?




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